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「本当に」うつになる人の特徴とは

「本当に」うつになる人の特徴とは

「本当に」頭につけたのは、一般的に鬱になりやすい人の特徴は責任感が強く、几帳面かつ完璧主義といった、真面目で一生懸命な人という前提にしていることが多いからです。

間違いではないものの不十分なので、実際にうつ病とパニック障害になった経験と、これまであらゆるメンタル不全の症状や状況について折に触れてきた知見から、「本当に」鬱になりやすい人の特徴を再定義したいと思います。

その1:思いついたら突っ走る「急がば回れ」タイプ

あれをやろう!と決めたらすぐ調べて即行動できてしまうフットワークが軽い人に陥りがちなタイプで、とにかく熱量と行動力が半端なく高いです。例えば、新卒初年度から営業成績トップを獲得したり、旅をすると決めたら1日でチケット手配から旅程まで全て立てられたり、買い物も物件探しも衝動的なので動きは早いものの、やっぱりやめたという返品や契約破棄(違約)も多いので信用されません。

やると決めたときの行動力とコミット力は高い反面、いわゆる熱しやすく冷めやすいので、やる気が長続きしません。ですから、ある日突然、意欲、熱意、やる気をなくして虚無状態に陥ります。

その2:みなぎる熱意と集中力を発揮する「没頭」タイプ

思いついたことをば~っと文章で書き出したり、PCや長編小説やアニメや漫画を読み始めたら、今日はここまでという区切りを付けずに、最後まで一気に見てしまったりするタイプです。仕事においては、例えば相手の気持ちも読めずに、鈍感力をフル発揮して人の心に土足で踏み込んでくる元気なタイプもうつになります。

なぜなら、みなぎる自信と自尊心からやればできるとガチで信じているからです。一般的に社交的でフットワークが軽く、高いコミュニケーションスキルでガンガン新規の取引を獲得してくるようなタイプもすんなりうつ病になります。それは、ある意味自身がから回って、躁鬱でいうところの「そう状態」に入っているからであり、何もかもがうまくいくという全力前向きというゾーン状態に入っている時です。そんなさなか、ある日突然それまでの意欲が無くなり、(それは何等かのきっかけがあるのですが)、今までの戦略がうまくいかなくなって急速に営業成績も落ちていくという状況になりうつ病と診断されるというケース。

その3:先天的な「脳の病気」タイプ

責任感が高くて真面目という、よくあるうつ病になりやすい人のテンプレに抜け落ちているのがこのタイプです。その人の性格や特性が後天的に身につくものだという前提だけで見ると、そのようにとらえることもできますが、私は個人的にこのタイプ、つまり、完全に先天的な脳の病気の人が最もうつ病にかかりやすいと思っています。

では、どのような先天性の脳の病気なのかというと、生まれながらにして極度の心配・不安症ということです。これは、生活や教育環境で身につく後天的資質ではなく、脳の構造上(専門家ではないので詳しい言葉で説明できませんが)、とてつもない不安と恐怖に囲まれて生きている脳の病気です。もっとシンプルに表現すると、「もの見かた・とらえ方といった考え方のクセ」です。

例えば、外に出て道を歩いているだけで車に轢かれるかもしれないとか、電車のホームで待っているときに誰かに背中を押されるかもしれないとか、もっと言えば、冷凍食品の袋をはさみや包丁で切って中身を出そうとする時に、人を鋭利な刃物で斬首する映像が瞬時に浮かんできてしまうような感じです。

これは、根暗とかネガティブというレベルではなくもはや考え方の癖、すなわち脳の病気です。

じゃぁどうすればいいのかというと、これはもう投薬治療しかありません。半年程度で改善する人も居れば、数年かかってもなおそのような病気に悩まされることもありますが、抗不安剤や抗うつ剤でじっくり長期間かけて脳の病気を治していくしかありません。

よく、うつ病やパニック障害は「心の風邪、心の病気」と言われますが、この表現も非常にミスリードで誤解を生みやすく、繰り返すようにこれは心の病気でもなんでもなく、「脳の先天的異常=病気」なんです。

風邪をひいたときに風邪薬を、花粉症にはヒスタミンを、怪我をした時には外科手術をするように、脳の病気には脳に効く投薬で治療するということです。

今も多くの方が、ここ十数年で加速度的に増えているうつや不安やパニックなどの神経障害の誤解と偏見をなくすためにも、脳の病気を薬で治しているという見地で、多くの方に知ってもらえればと、当事者として思います。

 

生きづらさこのうえないですが、少しでもこの病気を認知してくれる人が増えて、寛容な世の中になるように願っています。