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営業は口下手でよい?意識低い系の就活  

 

 

以前の記事、そのやり方合ってる?「自己分析」の落とし穴では、とにかく実践あるのみで、ESを書いて出してみることや、社会人と接点を持ち具体的に動くことで自己を知ることの大切さをお伝えしました。

 

 

それでも、

 

・自分の強みや長所が分からない

・学生時代に華々しい経験をしてこなかった

・自分には特になんの取り柄もない

 

 

と考えている方もいるでしょう。

 

 

強みは日々の些細な日常の中にもある

 

勉強や部活、アルバイト、留学など特にしてこなかった。なにか1つに熱中して取り組んできていなくても、「誰もが納得する素晴らしい経験」は、必ずしも求められていません。

 

自分では大したことないと考えている、日々日常のちょっとした普段の行動特徴ですら、他人からしてみたら長所、強みであることがあります。

 

 

例えば、

 

<対人スキル>

・相手が髪型を変えた時にすぐ気づく

・話すときは先に相手の言葉を聞くようにする

・メッセージのレスポンスはすぐ返す

・もめごとの仲介や調整役になることが多い

 

<個人努力スキル>

・わからないことは徹底的に調べる

・課題を終えるまで絶対に途中で止めない

・一度決めたことは最後までやりきる

 

 

<規則性・計画性スキル>

・旅行行程は綿密に立て時間効率を考え動く

・最短ルートで電車の乗継ぎができる

・地味で単調な単純作業でも難なくできる

 

このように、一見なんの強みにも繋がらなさそうな日々の無意識行動、無自覚な行動の中にこそ、自分らしさや個性が潜んでおり、その行動の特徴やクセを、他者は「あなたの強み」と呼ぶことがあります。

 

もちろん、それをこのままESに自己PRとして書くことはできませんので、書き方には工夫が必要です。

 

 

好きだったことより苦痛を感じながらもやりきったこと

 

就活指南本やネット上では、幼少期から現在に至るまでに自分が興味を持って取り組んだことや好きだったもの、夢中になったことを棚卸ししてみようと書いてあるものがありますが、少しズレてます。

 

それは、気の合う友達とのおしゃべりや、好きなスポーツ、アニメ、ゲーム、テレビ、音楽、映画、YouTubeを見ていれば、あっという間に時間は流れます。

 

なぜなら、その行動には、好きなことだからというのと、苦労を伴わない楽なことだからという前提があるからです。

 

 

 

人は、苦手を克服することで脱皮する

 

好きなことや楽なことではなく、時に苦労をともないながらも継続してきたこと。これが、自分の強みを見つけるための指標となります。

 

例えば、勉強や部活、アルバイトに取り組んでこれたのは、好きだったから、という始めた動機もあるかもしれません。しかし、分からなくて、うまくいかなくて苦悩した。

 

それでも止めたくない、諦めたくないと思い、悔しさや意地で頑張って継続できたこともあるのではないでしょうか。

 

または、周りに迷惑がかからないように、周囲の期待に応えたいからという動機もあるでしょう。自分の実力はこんなもんじゃないはずだ、と自分への成長可能性に喜びを見出していたのかもしれません。

 

行動の動機と継続できた理由は様々ですが、ポイントとしては、

 

・長期間(最低1年以上)

・どちらかと言えば苦手なことに取り組み

・自分の力でやりきった

 

 

このようなことから自己PRを書いてみることを勧めます。苦手を克服し、苦労を乗り越えたからこそ、成長した今の自分があるのです。

 

 

 

継続性と一貫性

 

人事は、判断基準において、その応募者の継続性と一貫性という考えはポイントとして見ています。

 

数ある選択肢の中で、なぜ部活ではなくアルバイトを選択したのか。数あるアルバイトの中でなぜそのアルバイトを選択し、その中でどのような成果を上げたのか。全ての選択と行動の中には、あなたの根底にある、行動指針とも呼べる考えの根っこがあり、それを一貫性といいます。

 

自分の思考・言動・行動に一貫性があり、それが単発的、瞬発的な行動ではなく、目的意識を持って継続して続けてきたものであるかという視点は、自己PR作成の際におさえておいてください。

 

 

控えめなのはあなたが誠実な人間だから

 

協調性はあるものの、口下手で、誰かを立てるために自分の意見を抑えて遠慮してしまうことは良くないことでしょうか。

 

または、ゼミの議論の場や、サークルやアルバイトの場面でも、いつも控えめで、失敗を恐れ、周囲の目を気にしながら迷惑をかけないように生きてきた。

 

リーダーシップを発揮して周囲を巻き込み率先して取り組んだり、他者と協力しながら目標を達成してきた経験がない。

 

これらは全てウィークポイントなのかというと、案外そうでもありません。

 

 

 

誠実さと勉強熱心に勝るもの無し

 

よく、「話上手は聞き上手」と言われます。

 

営業になるには、話が上手で、押しが強く、コミュニケーション能力が高い人が向いていると思われがちですが、一概にそうとも限りません。

 

スマホや洋服を買うときに、その商品が素晴らしいことを一方的に喋られても買う気にならないどころか、ちょっと黙っててほしいなと思うのと同じです。

 

営業の口がうまくて、なんだか騙されてる気分、話の流れに持っていかれてるような感覚にさせてしまうようでは一流の営業とは言えません。

 

一流になるには時間はかかりますが、新卒で入社し、若手の営業パーソンとして必要なことは、「誠実であり勉強熱心であること」です。

 

なぜならば、相手の不安や心配を取り除き、満足してもらうためには、相手を圧倒的に凌駕するその製品やサービスの専門知識量が必要です。

また、利益偏重ではない、相手のにとって最善・最良のサービスを届けようとしていることを、たとえ時間がかかっても理解していただくことが信頼につながるからです。

 

この人、この店、怪しいな、という人や店ではもう買わないのと同じで、相手から信頼を得るには、話し上手よりも聞き上手の方が圧倒的に有利です。

 

真面目さや誠実さは、「返答・回答の迅速さ」

、「顧客の期待を遥かに超える質の高い製品やサービスの提供」することで相手に自然と伝わると考えます。

 

家や車を買うときも、もちろんその家や車のデザインや性能が気に入って買いますが、

 

「この営業はいつも返答が早くて知識も豊富で信頼できる」

 

「いいことばかりを言わずにきちんとリスクを伝えてくれている」

 

という点を信頼して買うケース、すなわち「営業パーソンに惚れて買うケース」も往々にしてあります。

 

 

もちろん、志望業界によっては、専門知識をあまり必要とせず、フットワークの軽さや口数の多さ、ウマさが求められる業種もありますが、あなたの真面目や誠実さは、たとえ控えめであっても大きな強みとなります。

 

自分にはなんの取り柄も無い、と思ってしまったら、もうそこで終わりですし、世の中に強みの無い人間は1人もいません。

 

目立たないけど着実派は商社より製造業

 

口下手で控えめ、遠慮がちで結果を出すまでに時間を要してしまう人や、表立って周囲を引っ張っていくようなタイプではないコツコツ地道な着実派には、職人気質の傾向が強いBtoBの製造業全般が向いているかもしれません。

 

BtoCの対人接客・サービス業は、所作や立ち振る舞いで第一印象を決められる傾向が強く、機転の良さや、気づく力、瞬発的な状況対応力が求められます。

 

また、商社やデベロッパーのように、1つの大きなプロジェクトに多数の人間関係の間に立って折衝、交渉、調整役である柔軟性や臨機応変さを伴った立ち位置ややりきる力が要求されます。

 

他方、BtoBの製造メーカーであれば、保険やスマホのように毎日ぽんぽんと売れるものではありません。自社の製品や技術をこよなく愛し、その製品や技術について理解を深め、その優位性を法人顧客のルート営業を通じて、丁寧に伝え、理解を得て商談を成立させていくような仕事の仕方。

 

例えば、自動車部品、電子部品、精密機器、電線、非鉄金属などです。もちろん、対人関係を構築していく力、人から気に入られるスキルも必要です。職人気質の技術者や工場長から嫌われてしまったら仕事が進みませんし、納期に間に合いません。

 

産業の裾野は広く、収益構造も各業界全く異なるため、一概には言えませんが調べてみるとよいでしょう。

 

自分には他の人には無い強みや個性がある、と言い聞かせて、相手に自分を堂々とセールスしてください。