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損保と生保の違いからみた適職の見分け方

 

 

・家や車、保険商品などの営業

・知識、ノウハウ、アイデア、サービス業

・半導体、電子部品、精密機器、化学品

・鉄道、航空機、工場、発電所

 

事業を営む企業には、自分が知らない業種を含めると実に幅広く、その中から自分にフィットする仕事を見つけるのは大変です。

 

 

そもそも、適職なんてあるのか

 

過去の経験から、自分の行動をたどって1つずつ紐解いていくと、自分らしさ、自分ならではの能力が少しず浮き彫りになります。

 

そして、その長所、強み、行動特性や特徴などが、仕事探しにおいて「自分の能力を活かす」ということにつながります。

 

また、好きな仕事よりも向いている仕事を探すということは理解できていても、どのように適職を見つければよいか分からない壁にぶつかっている場合、「適職なんてないかも」と考えを一度フラットにして広く業界を見てください。

 

 

全ての業界に共通する要求スキル

 

自分の能力を活かせる仕事=向いている仕事だとするならば、それは1つの業界に留まる限定的なものではなく、業界を横串で見たときに、あらゆる業界に共通する要求スキルがあります。

 

例えば、営業職である場合、仕事の進め方や利益の生み出し方は業界により異なりますが、ベースに求められる共通の能力は、

 

例)

・主体性や行動力

・相手への共感力や関心力

・チームワーク

 

などが共通項として見えてくるかもしれません。

 

では、その能力がどんな場面でどの程度要求されるのか。一連の業務の流れの中で、想定される状況や遭遇するシーンにはどのような時が多いのか。それを、セミナーやインターン、社員訪問で知るのです。

 

 

損保と生保。自分らしい仕事はどっちか

 

突然ですが、保険の営業には大きく2つあります。火災や自動車事故などが発生した際、それを補償するためにかける損害保険と、病気やケガの際の医療保険や就業補償、死亡した場合の生命保険。

 

どちらも簡単な仕事ではありませんが、保険商品を売る際に、なにがどう違い、どのようなスキルが要求されるのか考えてみましょう。

 

〈期間〉

損害保険は、契約の更新が短ければ1年単位でやってきます。

生命保険は、一度入ると1年単位よりも長い付き合いとなります。

 

提案からクローズまでのビジネスサイクルの早さ、回転の早さは損保です。

 

〈金額〉

生命保険は月額12千円単位の安い商品がここ数年で随分と出てきました。車の損害保険についても月額で34千円というものがあります。

火災保険は10年単位だと何十万としますし、それは生命保険も変わりませんので、金額の多寡については比較しづらいです。

 

〈営業手法〉

損保は代理店を通じた営業、生保は属人的でマンツーマンの営業が従来型でした。しかし、ここ数年では、損保生保の垣根を取っ払い、相互乗り入れで損保の代理店で生保商品を売るという販売形態も増え、多様化してきました。

また、ネットの普及により生保も損保も代理店を通さないダイレクト型(ネット系・独立系)も好調です。

 

 

〈売りやすさ〉

組み合わせの自在さ、損保商品の抜き差しのしやすさは、生保には無い点です。うまく売れるように、商品のボリュームや金額を調整しやすいので、その組み合わせの自在さを考えれば、生保よりは損保の方が販売しやすいかもしれません。

 

〈要求される能力〉

主体性や行動力、相手との対話力は双方互角です。

損保は、その時その時の必要に応じた臨機応変な対応力やスピード感、フットワークの軽さ、代理店を巻き込むチームワーク。そしてなにより、結果にこだわり、数字を生々しく追いかける姿勢などが求められます。

 

徹底的に数字を追い求め、結果にこだわるタフさに加え、「多少の要領の良さ」が必要になってくるでしょう。また、私情をはさまず数字にこだわり冷徹に割り切るこの姿勢は、もしかすると銀行パーソンにも通用するかもしれません。

 

 

他方、生保は1人ひとりの人生プランにじっくりと腰を据えて真剣に向き合い、本当に必要で大切な生命保険を、顧客とともに考えていく。

 

その姿勢からは、スピード感よりむしろ、話を真剣に傾聴する力や、共感力、時にお金にならなくとも、最後まで相手の身の上話に付き合う誠実さが求められます。

 

「人間関係に裏打ちされた情の深さ」が必要になってくるでしょう。これは、相手への関心力と高度専門的な知識の蓄積で顧客から信頼を得る信託銀行の資産運用提案の場面でも通用するでしょう。

 

 

このように同じ金融業界、同じ保険というジャンルでも、求められるスキルに着目すると、自分の能力の再現可能性が高いのはどちらだろうか、ということが見えてきます。

 

 

海外勢やネットに取って代わられないか

 

先ほど、ダイレクト型のネットや独立系の躍進について触れました。従来型の伝統的な営業手法が変わりつつあり、少子高齢化に突き進む日本。市場のパイの奪い合いの果てにはなにが生き残るのでしょうか。

 

それを見据えて、損保・生保各社は海外展開を加速しています。しかし、そのまえに国内に軸足を置いていることは間違いないのですから、人口減少社会の中でもネットの波に飲み込まれずに、かつ、海外勢にも食われずに生き残っていけるのかという俯瞰的視点が必要です。

 

 

・高いところから全体を把握する鳥の目

 

・現場、現状、足元の仕事を見る虫の目

 

 

木を見て森を見ずにならないように、業界の動向に加え、実際どのようなスキルを活かして仕事を進めるのかという業務理解。

 

そして、保険業界という枠にとらわれ過ぎずに、他の分野、業界でも同様のスキルを活かせる仕事は無いか、とセミナーや社員訪問で視野を広げていってください。