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そのファイトスタイルは本当に自分を表しているか  

 

自分の本当の強みや良さと、ESや面接で自己PRしている内容に
「大きなズレ」があることを感じます。

 

◆本当は状況分析力なのに、企画立案能力アピール

飲食店でアルバイトしていた一般的な大学生Aさんの例です。

彼(彼女)は、比較的忙しい飲食チェーン店で、ドリンクの売り上げ低迷に問題意識を持ちました。

 

店長や社員も、もちろん売り上げの低迷は店舗運営の危機であり、業績不振は個人の評価・実績にも影響を与えるため、Aさん以上に悩みを抱えていました。

 

そこでAさんは、店の状況を自分なりに分析しました。

 

なにが原因なのだろう。なにか改善できる点はないだろうか。

 

・店舗はいつも清潔で、料理の評判も良い。

 

・立地も悪くないし、平日休日問わずに割とお客様は常連を中心に入っている

 

・競合店舗が近くに出来たわけでもないので外的環境も影響していない

 

なのに、なぜ売り上げが低迷しているのだろう。

 

Aさんは、パントリー(ドリンクをつくり提供する持ち場)をホールと交互に任されていたので、ドリンクに着目しました。

アルコールと、ノンアルコールと、ソフトドリンクがまんべんなくラインナップされていて、3つの売り上げを比較してみたところ、アルコールの売り上げが低迷していることに気が付きました。

 

もしかして、と思い、Aさんは車でご来店される方と、徒歩や公共交通機関を利用して来店される方の推移を分析したところ、

車での来場者が増えている状況を確認することができました。

 

売り上げ低迷←ドリンク売り上げ低迷←アルコールドリンクの売り上げ低迷←車での来店客上昇

 

また、昼と夜で来店客数を比較してみたところ、近年、ライブやフェスなどのイベントが近所の会場で夕方から夜に開催されることが増えていることも突き止めました。

 

つまり、ライブなどのイベントへ、車で来店される新規の顧客が増えて、アルコールが飲めないからドリンク全体の売り上げに影響を与え、それが店舗の売り上げ低迷に影響していた事実を把握しました。

 

それを受けAさんは、改善のポイントは、ドリンクの売り上げ向上にあると考えて、飲料の売上を伸ばすために、自分になにができるか思案しました。そして、既存のドリンク類を提供し続けても、アルコールドリンクは伸びないし、車で来店している以上はアルコールを提供することができないため、「アルコールのように飲めるノンアルコールカクテル」をつくることにしました。

 

新商品を企画の際、

色味がきれいでSNS映えするものや、果実がごろっと入っているような食感を楽しめるもの。

あるいは果汁100%に近づけて濃厚な味に炭酸を足してアルコールの風味を少しでも感じられるものなど30種類以上試作しました。

 

提案したいくつかの商品の中で、社員の方々や他の従業員の方、店長や常連のお客様にも試飲していただき、それらを7項目10段階のチェックシートを作成し、ジャッジしてもらい、最も得点の高かった商品を決定、ついには商品化が決まりました。

 

その結果、販売後にすぐSNSで反応が起き、拡散されていった結果、車でお越しの新規の顧客のみならず、常連や車以外でお越しの方にも好評を得ることができ、ドリンクの月間売上前年比120%を達成することができました。

 

 

このエピソードを自己PRでまとめる際、Aさんは

「私には企画力・提案力があります」と書いて(伝えて)いましたが、ESや面接が全く通過しませんでした。

 

あらためて行動事実を1つずつ洗い出しいったところ、Aさんはドリンクの新商品を作ったという1つの出来事にしか視点が向いていませんでした。私=商品提案=企画力。

 

しかし、行動のプロセスを時系列で順を追ってみていくと、新商品提案に至るまでの状況の細かい分析力や、情報収集能力。

そして、なによりも、現状を改善しようと打ち手を練って試行錯誤を重ねて成果につなげた力こそ、Aさんの最もアピールすべき強みでした。

 

それを踏まえて、あらためて自己PRの強みを、

「企画立案能力」ではなく、「状況を分析し改善を図り成果につなげることができる」という表現に変えたところ、ESの通過率や面接時の相手反応が飛躍的に向上しました。

 

 

◆自分の能力を「客観的に見るクセ」をつける

自分の強みが本当はなんなのか分からない。ESを書く際になにか違和感がある。または、ESの通過率が悪い。面接官の反応があまりよくない。

 

ESや面接の通過に関しては、もちろん文章だけの問題ではなく、ほかにも原因があるのかもしれませんが、少なくとも文章の段階で落とされないためには、もう一度自己を見直し、行動を振り返ってみた時に、どんな考えを基に、どのように行動する人なのだろうと、自分を客観視してください。

 

とはいえ、限界があるので、誰かに見てもらわないと難しいのですが、友達以外の第三者、できれば社会人(親を含む)に聞いてみること。文章を見てもらうことをしてください。4月に入ってしまうと、本当にESのピークで時間が奪われます。文章の根本を直すのは今月が最後のチャンスですので、

 

あらためて自分の良さはどこにあるのか。

 

・圧倒的な行動力と目標達成能力か

 

・業務や状況の分析や改善能力か

 

・丁寧で迅速な業務遂行能力か

 

・人の真意を読み解く他者への共感力か

 

誰かに文章を見てもらい、自分では勝手にブラインドを落としていた部分に着目し、まだ見ぬ自分の強み・能力に気づいてください。我々もサポートします。