アルバイトを経験している多くの人は、飲食や販売など接客・サービス業にて経験をしてきた方が多いかと思います。
◆オフィスワークへの憧れ
極論は避けたいのですが、いわゆるオフィスに勤めてパソコンの前でカタカタと文字や数字を入力し各種書類を作成する事務職
あるいは、アポを取って客先へ訪問し、要望をヒアリングして契約を取り付けるような営業職。
そのような、オフィスに勤めて報酬を得るホワイトカラーになりたい人は少なくないです。
今、作業服や接客ユニフォーム着て工場に飲食店などの各現場でものづくりをしたり、商品やサービスを提供したりする人たちは、この先将来ずっとこの仕事を続けられるのかという不安は確かにあるでしょう。
ただ、だからと言ってオフィスワークを探しても、だいたい多いのが未経験から始められる営業職です。例えば、不動産(仲介)、人材、広告(求人)自動車、生命保険の営業など。
ノルマや売り方が新規飛び込みなどもまだまだ多くて非常に泥臭く地道な仕事で辞めていく人が多い業界だからです。
あとは、事務職だとしても、ITベンチャー企業など、労働条件明示書や就業規則すら用意されていない企業など。
大手やそれなりの規模の会社の事務職は、未経験募集は皆無です。今やスキルの高い派遣社員の方が溢れかえっているため、よほどなにか事情を抱える職場。
例えば、パワハラおつぼね上司が居る。新人イビリやいじめがエグい。人材育成や教育などの観点が完全に欠落した新人放置企業などです。
念願のオフィスワークでせっかく仕事に就いても、半年以内で辞める人結構多いです。
◆納得感を持って仕事ができるか
自分にはこの仕事が合っていると、納得感を持って仕事ができていれば、ブルーだろうがホワイトカラーだろうが、営業だろうが、事務職であろうが関係なく、それは幸せなキャリアだと考えます。
PCの前でカタカタ入力する。あるいは、手帳を片手に携帯で顧客と電話しているスーツをパリっと着こなした働き方が正解というわけでありません。
この仕事が好き。あるいは、向いているから続けられると思えれば、どんな仕事の形態を取ろうともそれは幸せかキャリアだと言えます。
確かに、サービス業全般は給料、収入が他の業界に比較して安いですし、土日休みではありません。しかし、これも、平日に役所に行って手続きができる、病院も空いてる、ショッピングも空いてる、メリットはあります。
◆ブラックかどうかは自分次第
ブラック企業の定義はとても曖昧で、主観的です。大手でもサービス残業はありますし、パワハラだって発生しています。
もし、自分がもともとずっと飲食やアパレルなど接客・販売業を続けてきて、今後のキャリアを考えた時に、長く安定して働けるのはオフィスワーカーだと考えたとします。
しかし、職場環境や仕事の進め方、社員とのコミュニケーションの取り方など前述したブラックな職場環境、つまり会社の人や風土が自分の肌に合わなければ、長期安定的に働くことはできません。
また、接客業上がりで事務職や営業職を目指す人がぶつかる壁に、社員間の殺伐としたオフィスワーク独特の空気感に耐えられないという特徴があります。
店舗でいつも笑顔でいらっしゃいませ、ありがとうございます、お疲れ様です、の文化とチームプレイが根づいてきた接客業上がりの方。
このような明るく笑顔で店舗に勤務していた経験やマインドを持った方々は、オフィスワーク独特の、ユニット制とはいえ、所詮突き詰めれば個人プレーの集団。
また、
血の通っていない挨拶や人付き合いの希薄さに、全く肌が合わずに辞めていく人も多いです。
◆自分に向いていればサービス業も天職
接客業、販売業などのサービス業全般に適性が高い方は、人の心に寄り添い、向き合う。
そして、相対する人に安心感を与えて、相手の気持ちや真意を理解・共感する。
そのようなホスピタリティ精神や優しさ、思いやりの心で利用者、消費者へ最高の満足を提供することができます。
この先、ずっと現場で接客や販売などのサービス業を継続していくことはキツイかもしれない。いつかは本社勤務がしたいと思う方もいるでしょう。
基本的にはまず店舗などお客様と直接関わる現場に配属され、そこで実績を積んでいく。
その現場での実績が評価されて、本社の管理部門や統括マネージャーなど次のステージへ進んでいく。
業務が過酷なわりには給料が安いため、5年10年と継続できずに現場経験だけで脱落(退職)してしまう人もいますがもったいないです。
続けていれば、自分次第で本社勤務で土日休みも可能です。
また、今後、報酬体系や待遇面は、人口減少でなり手が少ない代表格のサービス業全般においては喫緊の課題でさらなる改善策が図られると思います。
無理してオフィスワークに転職したとしても、業務内容や職場環境に合わずに、結局接客業に戻る人も多いです。
今、接客業している人やアルバイト(フリーター)の方などは、自分の適性がどこにあるのか第三者に相談しながら、慎重に行く末を決めた方がよいです。
オフィスワークに憧れて営業やITや事務職に就いたけれど超絶ブラック企業で、結局接客業に戻ってきたというパターンもたくさんあるので、まずはご相談ください。
本当に天職は、今そこに居る、笑顔で挨拶し合うその現場かも知れないので。