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安室奈美恵というキャリアについて

安室奈美恵というキャリアについて



今年916日に惜しまれながらも引退した安室奈美恵さん。(以下、奈美恵さん)

 

彼女が、26年間もの間、なぜここまで長く親しまれ、愛されたのかというと、表面的にはエンターテイナーとしての歌やダンスはもちろん、類まれなクールでキュートなビジュアルも愛されていることは言うまでもありません。

 

しかし、本当に彼女が国民から愛されている理由は、おそらく、彼女の内面にあると考えています。

 

 

彼女の性格を構成する要素は大きく3つあって、「負けず嫌い」「努力家」「弱さを見せない」というところだと考えています。

 

まず、負けず嫌いについて。彼女は幼い頃から母子家庭で育ち決して裕福な家庭ではなかったことや、母の死、離婚、売れない時代など数々の苦労をしています。

それでも、自分が信じた道をまっすぐにひたむきに突き進む姿勢に「負けてたまるか」という強い意志を感じます。ただでは転ばないというか、一度倒れても、心が折れても、何度も立ち上がって前に進む奈美恵さんを見ていると、苦労や悔しさは、人の成長に不可欠なのではないかと思わずにはいられません。

これは、キャリア教育でいうところの「レジリエンス」の力がかなり高いということになります。

 

次に、努力家という点について。

アクターズスクールの頃から、先生に止められるほど練習をしたり、マイクが息継ぎを拾わないように体幹や肺活量を鍛えたり、ダンサー達の誰よりもダンスの振りを早く覚えたり、とにかく徹底的にストイックに自分を追い込み完成度の高いパフォーマンスをします。これは、プロという定義に当てはまると僕は思っていて、言い訳や手抜きをせずに、自分ができる限りのことを120%出し切るという姿勢と行動。それは努力家たる彼女そのもののであり、プロのアスリートと言わしめるゆえんでもあると思います。

 

努力を人に言わず、見せず、周囲に認めさせるという姿勢は、混沌とした先の見えない将来の中で生き抜いていくために社会人としてとても重要な要素であると考えます。

 

そして、最も彼女が共感を得るところ。

それは、「弱さを見せない(見せたくない)」という性格であることです。

普通、女の子であれば、泣いたり、さみしくなったり、誰かに甘えたり頼ったりしたくなると思います。(男性でもそうですから)。

それでも彼女は、どんな逆境や苦境にいても絶対に弱さや涙を見せない強さがあります。それから、彼女は女子にありがちな「こう思われたい」という性格ではなく、むしろ「そうは思ってほしくない」というある種の周りを突っぱねる頑固さがあり、弱い自分を見せたくない、誰にも甘えたくないという考えや行動につながっているのだと考えます。

そんな彼女のハートの強さ、つまり自制心をベースとした克己心(自分の弱さに打ち勝つ力)が強いところに、世の女性は共感し、尊敬するのだと思います。

 

もちろん、奈美恵さんだった泣くし、誰かに頼ったり甘えたりすることだってあると思います。



〜誰もみたこともない顔誰かに見せるかもしれない〜(SWEET19BLUES

 

Mint Hide & Seekで見せるようなクールでロックな安室奈美恵だけではなく、NEW LOOKBirthdayで見せるようなキュートでポップな安室ちゃんに女性の支持が多いのも納得できます。

 

けれどやはり、彼女のハートの強さ、強い女の象徴であるかのような奈美恵さんが大好きで、その強さを支えていたのは紛れもなく子供(温人くん)の存在だったように思います。離婚時にSAMさんに親権が移った2002年が、彼女にとって最大の孤立と孤独だったに違いないと僕は思っています。それでも、自分は歌とダンスで子供を守ると決意して、タトゥーを入れたのもこの年。そして、2005年に念願の親権を取り戻しました。

 

奈美恵さんは25年間、ずっと孤独だと思っていました。



〜何を心に決めたのか誰よりも私が知っている泣いても一人なら強くなろうと〜(Tempest

 

けれど、それは間違っていました。

 

98年に温人くんが産まれたその時から、彼女は孤独じゃありませんでした。99年にお母さんが亡くなったときも、歌手を本気で辞めたいと思ったときも、子供が居たから頑張れたのだと思うし、子供の存在が、彼女をあそこまで強くさせたのだと思います。



〜守るものがあるから強くなれるの〜( Finally)

 

と歌っている奈美恵さんから、そのように感じ取れました。とはいえ、基本的には弱さを見せない奈美恵さんも、ご本人も仰っていたように本当はとても涙もろくて、Finally ツアーではいつも気を引き締めて歌っていたそうです(札幌ツアーでは泣いてしまいましたが)。 そんな彼女の、自律心、自制心、克己心といった弱さを見せない芯の強さが、人々の心をつかんで離しません。

 

これまで気を張って頑張ってきたと思うので、これから、もっと肩の力を抜いて、誰かに存分に甘えて頼って過ごしてほしいものです。

 

ということで、安室奈美恵という稀有な平成の歌姫のキャリアを論考してみましたが、誰かの生き方・働き方を知ることは、自身のキャリア形成に重要な意味をもたらすと考えます。生きることが働くことだとしたら、周囲にいるたくさんの「勉強となるお隣さん」から話を伺い、自身がどのようにキャリアデザインしていくのかのヒントを得られるとよいのではないでしょうか。

 

by 就活・転職アドバイザー :
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