今年度も、選考解禁前の早期の内定出しが中小企業を中心に活発化してきました。
ルール上の内定出しの前に、就活を止めてもらおうと考える企業も多いと思います。
◆よくある悩みポイント
・人事から呼び出されたら、口頭で内定を言われた。そして「第一志望って言ってたし、もう就活はストップするよね?」と言われ、つい「はい」と答えてしまった。
・「入社承諾書を提出してほしい。期限は今から2週間以内で」と言われた。これから本格化する企業も受けてみたいので、提出すべきか悩んでいる。
・内定してからは、頻繁に会社に呼ばれ、先輩を紹介されたりして時間的に拘束されることが多くなった。
◆どうすべきか?
結論からいえば、就活は継続してしまえ!です。
企業にウソをいうのが心苦しいですか?
あなたにとっては、企業に対して初めてのウソかもしれませんが、人事はたくさんのウソを今までも聞いているので大丈夫です。
だいたい、採用時に「うちは第一志望?」みたいな質問って、ほぼ雑談みたいなものですから。
売上規模で他社に負けている会社を第一志望ですという人なんて、ほとんどいないですしね。
そもそも、この時期の内定出しは、早いのですから、それにあわせて自分の可能性を見極めずに決めるのはナンセンスです。
憲法では、国民の職業選択の自由は保障しています。
企業にそれを侵害する権利は全くありませんので、堂々と納得のいくまで就活をした方がいいでしょう。
◆その後、他社にいくことにしました。
どのように回答すればいいですか?
これについては、個別事情をふまえる必要がありますので、本来は相談してほしいところですが、経験的にざっと答えていきましょう。
下記、A.のアンサーは、内定を出した人事に対して回答する際の参考例です。
Q.人事から呼び出されたら、内定を伝えられた。そして「うちを第一志望って言ってたから、就活はストップするよね?」と言われ、つい「はい、わかりました」と答えてしまった。でも就活続けて、他社の内定をもらったので、そっちに行きたい。大丈夫ですかね?
A.ノープロブレムです。
その時点では御社にお世話になると思っていたのは事実。
ただ就活で様々な企業を見て回ることは今しかできない大事なことだと考え、その後も企業を回らせて頂いた。その際に、お世話になりたいという会社と出会い、内定も頂きました。申し訳ございませんが御社を辞退させて頂きます。でOKです。
追加でなにか言われても「もう決めました」で回答しましょう。
「決めました」と言い切られると、人事は二の句を続けられないです。
過剰に追い込まれたら、SNSに書くもよし、我々に相談するもよしです。
Q. 「入社承諾書を提出してほしい。期限は今から2週間以内です」と言われた。提出すべきか悩んだ末、とりあえず提出だけはしたが、もっと企業は受けてみたかったので、就活は継続した。結果、他社の内定をもらいそっちにいくことにしましたが、承諾書を出しているので大丈夫でしょうか?
A.大丈夫です。
結論からいえば、入社承諾書に法的拘束力はありません。あくまでも内定辞退の抑止力としてのみ存在価値があります。
内定辞退をすることで、損害賠償請求をされることもありません。これは最高裁の判例でも出ていることです。辞退する際は、丁寧にお詫びする必要がありますが、自分の人生ですから、堂々と就活を続けたことについては何も悪びれる必要もありません。
Q.内定してからは、頻繁に会社に呼ばれ、先輩を紹介されたりして拘束される。思ったよりも時間をとられて困っている。どうしたらいいか?
A.バイトや部活、サークル、ゼミ活動や研究室のせいにしてはいかがでしょうか?
「就活時にたくさんお金をつかったので、バイトを入れた」とか「卒業前に海外に行きたいのでお金を貯めたい」とか。とにかくバイトがあるので、難しいと断ればいいです。
部活も最後の一年なので、やり切りたい。社会人になったらできないことを今は集中したいといえば理解されるのではないでしょうか。
それで、内定を取り消ししてくるような企業、こちらの時間の使い方を尊重しない企業は行かない方がいいと思います。
企業は採用したい人数に辞退見込み数を入れて内定を出しています。
断る時は、お世話になった人事の顔が見えたりして辛いと思いますが、堂々と就活してくださいね!