【公務員つらい?大変?!(前半)】民間から市役所を目指す人が見落とす視点


こんにちは、キャリアコンサルタント三上です。今日は公務員(市役所職員)がテーマです。

 

民間あがりはとても苦労する事務の世界

・このままずっと営業で突っ走れない

・今の会社(上司)に希望が持てない

・住み慣れた地元で仕事ラクな公務員

・給料高くて安定&社会的地位も高い

 

転職理由は様々ですが、新卒で元気に飛び込んだ民間企業も3年、5年と経つにつれ疲れてきて、上司を見ても未来に希望どころか、この会社であんな40代は迎えたく無いと思う方も少なくなりません。

 

同じく非営利団体である大学職員にも共通する、民間からの転職者に欠けている視点として

「単純でくだらなくい、つまらない事務作業がこの上なく辛い」です。

 

大半の方は、公務員の仕事を「ラクそう」って思っていませんか?

もちろん、ノルマや目標など数字に追われる営業人生よりはマシと考える人もいるかと思います。

しかし、職種によりますが本当に辛いのは、

・50,000人の手書き書類に不備が無いか職員総出で1日かけて調べること 

です。

 

なんだ、そんなのCSVに落とし込んで必要なデータ書き出して関数使ってちゃちゃっと調べりゃいーじゃんと思っても、書類は手書きですのでそれはできません。

したがって、書類不備のチェックは全て人海戦術の手作業となります。それを一斉に手分けしてやるので、自分に与えられたのは、50万人の地域住民のデータのうちの10分の1、5万人です。

 

これを、目が乾き手の油がなくなるまで書類チェックとエクセルへの打ち込みを無心で繰り返す。

こんな非効率なで魂を込める必要のない仕事は、AIでも導入してロボットにやらせとけよってなもんですよね。

 

要するに、

・超絶アナログでくだらない単純作業(失礼)に耐え続けることができるか

というのは、公務員を目指す人の1つの目安になります。

 

・1が正しく1と書いてあるか。

・枚数は50,000枚で合っているか。

・チェックボックスにチェックされているか。

 

このようなつまらない単調・単純作業を現職で営業事務の方から仕事をいただき訓練しておいてください。

そもそも、このような非効率を変えない自治体は5年以内に消滅しますが…。

 

生まれ育った地元に恩返しがしたい系

よく拝見するこの手の志望動機。

あるいは、観光客や地域に住む住民を増やすための施策や企業誘致のための施策を打ち出していきたい、私の民間企業で培った営業力で。

という意気込んだESもよく見ますが、どれも少しズレてます。

 

もちろん、入職後のキャリアプランや、実現したいことなどの項目は設けられいます。

そこには、あなたのこれまでのキャリアを活かせるような施策や具体案を明確に示す必要がありますが、人事が本当に知りたいのは成し遂げたいことよりも、

・実現できる再現可能性のある人か

 つまり、知りたいのはあなたの経験と能力だけですので、これらをを見極めることに尽きます。

 

この微妙な違いを理解していない方が多く、

・まちづくりにひと役かいたい

・市民の皆様の満足度を高めたい

・企業誘致して地域振興に貢献したい

 

といったあいまいな目標設定となるケースが非常に多いです。

 

地元に恩返しがしたいのであれば休日にボランティアでもしてください、その自治体が志願者に恩を売った覚えはありません。

また、やりたいことは活力溢れる街づくりでも住民の安心や満足を高めることでも構いませんが、その具体策と実現可能な人物なのか、

 

・過去の職務経験=行動事実から能力を証明

することが大切です。

 

例えば、営業や商品展開のための企画・開発をしていたからと言って、その自治体を盛り上げるために自治体PRに貢献できるかは分かりません。

 

求められているのは現場力

現場、すなわち地域住民の直接関わる各種手続きに関する住民窓口が、議会と住民をつなぐ本当の意味での「顔であり橋渡し役」です。

すなわち、まちづくりや人口増のための施策、自治体PR業務の前に、

・まずは現場で住民の生々しい声を聴く

 

ことは、市民の税金で成り立つ役所職員の使命として刻むことが大事。

あなたの一挙一動が、市役所のイメージ(感じいいな、柔軟性ないな等)となり、市民生活にダイレクトに伝わる。

 

毎日怒鳴り込みに来るモンスタークレーマーも当然来所します。

無心で膨大な5万人分の書類の不備チェック作業があるのに、後方事務に黙々集中する時間をそのような市民対応で奪われ日々疲弊していきます。

そこで、

・新人のあなたが先ず窓口の先頭に立ち相手をなだめ話を聴き、ご理解いただくこと

 

を週5日約40時間、苦痛を感じずに行えるかという覚悟。

 

優しさや思いやりだけではやっていけない

「住民のための自治」とはいえ中立性・公平性など政令など法規制を担保しながら柔軟にサービス提供って無理ゲー感はあります。

そのような諸事情により「あらゆる住民のニーズに柔軟に対応」することなどは不可能ですから私情をはさまずに、

 

・出来ないものは出来ません

 

と冷たく聞こえないようにお伝えし理解を得る力。

公務員試験において筆記よりもコミュニケーション能力が求められるのは

まさにこの、心に向き合い寄り添いつつも突き放すバランス感覚が求められるから。

内部の方々とうまく人間関係を構築しながら仕事を円滑に進めることも同義。

 

これは、行員が融資する際の「(融資に関して)貸せないものは貸せない」と断言できる判断スキルとも重なります。

 

税金払えない、お金貸せない。

すると目の前の人が死ぬかもしれない、かわいそうだから何とかしたいと思って年金や納税を先延ばしにしたら

公平性の観点からその自治体の信用・信頼は失墜します。

 

つまり、

・明日生きていくお金がない人に対して適切に追い詰められるか

 

少々乱暴な表現ですが年金課、納税課の職員はそれを毎日、私情をはさまずに行っています。

 

サービス精神やホスピタリティの気持ちだけの志望動機が人事の心に刺さらないのはそのためです。

あなたが差し伸べたその優しい手があらたなクレームを呼ぶ。

『あの人(あの部署)には特例措置を取ったのに私には(この部署は)してくれないのか!』という地獄ループ。

 

規則通りで、例外は一切認めないお役所仕事と言われるゆえんはそこにあります。

あなたの臨機応変な対応や優しさは、きちんと年金を支払い、きちんと期日に納税している他の多くの市民に逆に失礼です。

 

公平性や規則・制度きちんと守り、それを相手に理解していただく。

そして、当たり前のことを淡々と、かつ正確に事務作業を進めるかたわら、激高した住民が来た際にも自ら率先して席を立ち、スマートで冷静な対応を取るスキルと行動力を、今の職場で身につけておくとなお良いでしょう。

 

◆まとめ

以上簡単にまとめると、

・くだらない確認作業を無心で取り組めるか

・現場の最前線に立つ気構えと対応力はあるか

・ダメなものはダメと言える精神的タフさと実行力があるか

 

このような観点から公務員転職を考えてみてもよいと思います。

 

 

これからの公務員はほんと割に合わない

これまで国や地方自治体が変化をかたくなに拒み続けてきたツケを清算するのが令和。

前例・慣例主義で財源である税金を使い施策が既視感のある内容に留まり大転換できないのは、チャレンジしたら信頼を失うのが怖いから。

 

強いリーダーシップと実行力のある市長のもと、当初の志を忘れず決められたことをルールに則り、膨大な事務作業を淡々と無心で繰り返すことに個性も提案も不要、しかし給料は並。

 

そのような環境においても腐らず自分らしく働く気構えをESや面接で示してください。

 

後半へ続く。

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