◆第一志望の自社セミナーの予約満席!?
この時期は学内合同説明会や、大規模施設での合同セミナー、自社セミナーなどが盛りだくさんです。
志望度の高いセミナーの予約が取れない場合には、空くまで待つのもありですが、電話やメールで行きたい旨をダメ元で伝えてみるのも良いかもしれません。
ただ、相手の立場になったらどうでしょう。忙しい時期に電話が鳴り止まない状況を生んでしまうのは、思いやりにかける独善的な行動です。
まずはメールで、予約させていただくことが可能か問い合わせる程度に留めておいた方が良いです。
それでも予約が取れない場合には、直前まで空席になるのを待つか、次のセミナー日程が開催されるまで待ってください。特に、前日になるとキャンセルが多く出るため、メールや電話で問い合わせても、そのように諭される可能性もあります。
そんな事よりも、「仕事理解を深めるために社員さんに会わせてください」とお願いした方がよほど企業研究になりますが、それはのちほどお伝えします。
さて、本題です。
◆セミナーに出ることが目的になってないか
説明会に参加しないと選考に乗れないとうたっている企業のセミナーにはなんとしても出なくてはなりません。
しかし、ターゲット大学を決めて効率的に学内セミナーを開催している企業が多いため、あえて外部の合説や自社セミナーに行かなくても自分はあなたの企業説明会に参加しましたよという個人情報を残せるチャンスはあります。
それから、セミナーに参加しまくる事で企業ショッピングをして満足している学生が多く見受けられます。
目的は、業務理解です。
*誰に対してなにをどのように売って利益を上げているのか。
*自分の強みをどのような場面でどう活かすことができるのか。
この2つの視点を忘れて、待遇やキラキラ社員の話や、福利厚生に魅力を感じていては、いつまで経っても本当の意味での企業研究=業務理解は深まりません。
◆とにかくたくさんの社会人と話す
時間がかかってめんどくさい作業ほど、意味があります。それが、「社員訪問」です。
セミナーの予約を無理やり取ろうとするよりは、社員とたくさん会って質問をたくさんしてください。
志望度の高い業界や企業の社員はもちろん、あまり志望度の高くない企業の社員にもたくさん接触して仕事のリアルを聞いてください。
ここで言う社員は、人事・採用担当の事ではありません。
その会社で、営業利益を稼ぎ出している、できれば「企業の本業部門」の最前線で働いている社員にコンタクトを取ってください。
その上で、
*今の仕事内容
*誰になにをどう売っているのか
*これまでのキャリア
*仕事で大変だったこと
*仕事で苦労した場面
*入社前とのギャップ
*社風や風土
*要求される能力(主要コンピテンシー)
などを質問して、業務理解と、自分の強みをどう活かせるか想像してください。
この繰り返しが、自分にフィットする業界なのか、違うのか、感覚が掴めてきます。
そんな時間は無いと思うかもしれませんが、多くの社会人と話して実際の仕事の中身・流れ・内容を知り尽くさなければ、興味や知名度や人の魅力や福利厚生だけで選んでしまうことになり、あとあと必ず「ミスマッチ」が起きます。
業務については本業の稼ぎ方の理解から初めて、そのほかの部門でどのように利益を出しているのか、横に広げていくこと。
ある程度、その業界やその企業の売上セグメントと稼ぎ方が理解できたら、最後に人や風土を見ていきます。
配属が変わって部署移動となっても、会社の風土は永遠に変わりません。
業務の幅広い理解が前提にはなりますが、人や風土のマッチングがズレていると、のちのキャリアで興味のない部署へ異動になった時に、モチベーションが保てずに辞めてしまう事にもなりかねません。
そうならないためにも、深い業務理解と、人や風土の理解を、多くの社会人と関わることで、今からミスマッチを防ぐ業界・企業研究をしていきましょう。