· 

商社に好まれる人材とは?

前回の記事に続き、業界ごとのビジネスと好まれる人材について紹介します。

 

今回は、商社業界です。

皆さんは、商社マンというと、どういうイメージがありますか?

語学に堪能で高給なエリート、知的な体育会が多い、そんなイメージでしょうか。

 

実際に、体育会出身者も多数活躍していますね。このような記事はよくみると思います。

セブンに挑むアメフト部出身の伊藤忠OBコンビ

 

前回もお知らせしましたが、どういう人材が好まれるかは、その業種や企業がどんなビジネスをしているのかと密接な関係があるのです。

 

◆商社はどんなビジネスをしているのか?

 

もともと、商社は口利きビジネス(売りたい会社と買いたい会社を結びつける仕事)と言われてきました。代理で売って、代理で買う(調達する)ことで、その手数料をもらうビジネスです。

 

買うも売るも、様々なメーカーが直接取引すればいい話です。

実際に自在を直接調達することもあります。特にグローバル企業では調達するセクションは必ずあります。しかし、商社はそのような企業ともほとんど取引があります。

 

なぜか?

それはメーカーでは手に負えないリスクを調整する力技を持っているからです。

 

商社は、自分では商品をつくらずに、世界中でありとあらゆる業種の企業と売り買いを仲介しています。それらの取引では、各企業(商社にとってはお客様)の為替リスク、政治リスク、需要・供給バランスをとるといったリスクの調整弁として、利益をあげているのです。

 

なお、メーカーが海外で仕事をする場合、取引先の日本企業(海外支社)との仕事する場合がかなりあります。(つまり海外で働いているけれども、実際は現地にある取引先の日本企業と仕事しているケースも多いのです)

それに対して、商社は現地に溶け込んで現地の企業と直接交渉することも珍しくありません。その意味でも、非常にタフな仕事となりがちです。

 

◆商社の仕事から見えてくる好みの人材

企業と企業をつなげ価値を連鎖させていくのが、商社の持ち味です。

時には、自ら資源や途上国のインフラに投資するなど、大きな勝負することもあります

 

それらの仕事は、儲かる仕組みをただ回す仕事ではありません。

初めて手掛ける仕事、無理だと思われる状況を知恵と勇気で乗り切るタフなビジネスです。

 

そこでは、

・ノーと言わずに何とかしてしまうバイタリティ

・多様な人間(人種や国籍に関係なく)に気に入られる人間力

・取引先と折衝し、YESやGOを引き出す交渉力

・前例がないものにチャレンジする力

が必要です。

 

一言でいうと、なんとかするのが上手い世渡り上手です。

間違いなく生命力の高いタイプでないと務まりません。

 

保守的な人や手続きを踏まないと前に進めない人には全く向いていません。

リスクをとって、どんどん前に進めていけるような勇気とタフさが必要です。

手続き的なものを重視したり、伝統を守り続けるタイプ、答えがある仕事に取り組みたい人より、自分が間に入ることで、価値の連鎖を起こせるような自信と根性があるタフな人が好まれます。

当ブログでは、各商社ごとの分析はしませんが、ビジネスの中身(どんな商売をしているか)をふまえると、上記のような人材は、総合商社でも専門商社でも本質的に活躍できる人材は同様です。

各商社の特色(企業ごとに資源、穀物、不動産、アパレル、インフラに強いといった企業HPをみればわかる部分)については、各自で調べていただければと思います。

 

なお、商社では各事業部に配属されると、その後は事業をまたぐような大きな異動はなく、その事業部の中で(系列会社への出向等はあるものの)、キャリアを重ねていきます。

入社してからの働き方ですが、新入社員からいきなり海外の取引先の無理難題と向き合い交渉することはありません。むしろ地味な事務作業や資料作成がメインです。

そういった仕事を通じて、上司や先輩のサポートをしながら、来るべき大きな責任のある仕事に取引に備える、そんな20代を過ごしていくことになるでしょう。(逆にいうと、すぐに成果を出せるような仕事を商社は手掛けていません)

上司や先輩の仕事の仕方を吸収し、自分で判断力を養っていかないとできないような難易度が高い仕事が待っているのです。(マニュアル化できない仕事です)


また、商社は年収が高いです。いろいろな社外の関係者とやり取りする時に、やっかみがあることもあるでしょう。精神的にも体力的にも追い込まれるようなシチュエーションもたくさんあるのです。

そうした逆風が吹いていたとしても、企業同士に割って入り、仲介役としてなんとか仕事につなげていくようなバイタリティある人に向いています。

 

こういった仕事内容をふまえれば、商社のように人気な業種でも適性のある人間が非常に少ないはずだということがわかるのではないでしょうか。

今回の記事で、ちょっと厳しそうだなと思った方は、商社にはうかりません。

 

時間を使うのが無駄なので、違う業界にチャレンジしてみることをお勧めします。人間は何か一つは、輝ける才能を持っていますので、商社以外の違う業界で、キャリアをつくっていきましょう。